日本での体外受精で染色体転座にどう対応する?妊活前に知っておきたいポイント

近年、日本での体外受精や日本での卵子凍結に関心を持つご家庭が増えるなか、妊娠前の検査で初めて「染色体転座」や「染色体逆位」といった専門用語を知る方も少なくありません。検査結果を受け取った後、「将来、健康な赤ちゃんを授かることは難しいのではないか」と不安になる方も多くいます。
染色体転座と染色体逆位とは?
通常、人の体には23対の染色体があります。
染色体転座とは、異なる染色体同士で一部の断片が入れ替わることを指します。一方、染色体逆位とは、同じ染色体内の一部が逆向きに並び替わる状態です。多くの保因者は健康で、日常生活にも特に異常がないため、長期間の妊活や繰り返す流産、あるいは妊娠前の遺伝学的検査ではじめて判明するケースが少なくありません。
保因者自身には通常症状はありませんが、精子や卵子が形成される過程で、一部の生殖細胞に染色体異常が生じる可能性があり、それが胚の発育に影響を及ぼすことがあります。
染色体転座や逆位がある場合でも、すべての胚に異常が生じるわけではありません。
実際には正常に発育する胚もありますが、一方で染色体の欠失や重複、その他の異常が生じる胚もあり、その結果として胚の発育停止や反復流産、自然妊娠率の低下につながる可能性があります。
生殖補助医療ではどのようなサポートが受けられるのでしょうか?
現在では、まず体外受精を行い、受精卵を胚盤胞まで培養した後、IVF-PGTによる胚の遺伝学的検査を実施することが一般的です。
胚の遺伝学的検査によって、発育ポテンシャルの高い胚を選択しやすくなり、妊娠全体の効率向上が期待できるほか、染色体異常による流産リスクの軽減にもつながります。そのため、IVF-PGTは臨床現場でますます重要な役割を果たしています。
染色体転座や逆位、あるいは反復流産の既往がある方にとって、IVF-PGTは生殖補助医療における重要なメリットの一つであり、胚移植前により詳細な胚の遺伝学的情報を得ることにも役立ちます。
治療開始前にはどのような準備が必要でしょうか?
染色体異常が認められる場合、治療計画はより個別化されることが一般的です。
ご夫婦双方の基本的な妊孕性評価に加え、医師は遺伝学的検査の結果、年齢、卵巣予備能、精子の状態、これまでの妊娠・出産歴などを総合的に考慮し、一人ひとりに適した治療計画を立てていきます。




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